ポスト前チェックリスト

【ポスト前チェックリスト】企業SNS ユーザー参加型企画(キャンペーン・UGC)の炎上リスクと対策

Tags: SNS炎上, リスクマネジメント, 企業SNS, キャンペーン, UGC, 広報PR

企業公式SNSアカウントの運用において、ユーザー参加型企画はエンゲージメントを高め、ブランド認知度を向上させる有効な手段の一つです。しかし、同時に多くの炎上リスクも伴います。想定外の事態やユーザーのネガティブな反応が引き金となり、企業の信頼性やブランドイメージが大きく損なわれる可能性があります。

本稿では、企業SNSでユーザー参加型企画を実施する際に考慮すべき炎上リスクの種類と、それらを未然に防ぐための具体的なチェック項目や対策について詳しく解説します。安全かつ効果的な企画運営の一助となれば幸いです。

ユーザー参加型企画に潜む主な炎上リスク

ユーザー参加型企画には、その性質上、企業主導の投稿にはない様々なリスクが存在します。主なリスクとしては、以下の点が挙げられます。

これらのリスクは単独で発生するだけでなく、複合的に影響し合い、炎上を拡大させる可能性があります。

ポスト前チェックリスト:企画・実施段階でのリスク対策

炎上リスクを最小限に抑えるためには、投稿直前のチェックだけでなく、企画の立案段階から終了後まで、一貫したリスク管理体制を構築することが重要です。特に「ポスト前」の準備として、以下の項目をチェックリストとして活用してください。

企画段階でのチェック項目

告知投稿・関連投稿のチェック項目

UGCモデレーション・運用中のチェック項目

炎上発生時の基本的な対応

万が一、炎上が発生してしまった場合の初動対応も、リスク対策の一部として計画しておくべきです。

  1. 沈静化と情報収集: 感情的な反応は避け、まずは冷静に状況把握と情報収集を行います。何が問題となっているのか、どのような意見が多いのかを正確に把握します。
  2. 事実確認: 問題となっている事象について、社内・外注先等と連携して事実関係を確認します。
  3. 関係者への共有と連携: 広報、法務、企画担当、経営層など、関係部署へ速やかに状況を共有し、対応方針について協議します。
  4. 対応方針の決定: 事実に基づき、謝罪が必要か、説明が必要か、企画を中止すべきかなど、対応方針を決定します。
  5. 公式なアナウンス: 決定した方針に基づき、SNS上または公式サイトで公式な声明を発表します。その際は、真摯な姿勢で、事実を正確に伝え、今後の対応について明確に示します。
  6. 再発防止策の検討と実施: 炎上の原因を分析し、同様のリスクを避けるための具体的な再発防止策を検討し、実行に移します。社内ガイドラインの見直しや研修なども含まれます。

まとめ

企業SNSにおけるユーザー参加型企画は、多くのメリットをもたらす一方で、多岐にわたる炎上リスクを内包しています。これらのリスクは、事前の緻密な計画と、企画実施中、そして終了後まで継続される慎重な運用管理によって低減することが可能です。

本稿で提示したチェックリストが、皆様の企業SNSアカウントにおけるユーザー参加型企画を、安全かつ効果的に推進するための一助となれば幸いです。リスク管理は一度行えば終わりではなく、常に最新の動向や過去の事例から学び、体制をアップデートしていくことが不可欠であることをご留意ください。